ごきげんようか~い

ちょうど10年前、水木しげる先生を一目見たくて、京都で開催された「世界妖怪会議」に参加しました。

当時2歳の長男とともに、会場の入口で友人を待っていると、なんと、目の前に水木しげる先生がおられるではないですか。

とっさにお声かけし、幸運にもサインまでいただけたわたしは、どうやらこの瞬間に、水木先生の「幸福菌」に感染してしまったようなのです。

それからしばらく経つと、「かるたに出せ~、絵本に出せ~」と、わたしの元へ妖怪たちが続々とやってくるようになりました。

妖怪検定の受験を決意し、初年度は初級をクリアしたものの、中級合格まではそこから6年かかったのでした。

その間も、子育て、仕事と並行して絵本の学校に通い、せっせと妖怪えほんやかるたをつくる日々。

次男が誕生する頃には作品も増えはじめ、今度は人間と遊びたがる妖怪たちの意のままに、妖怪かるた大会やワークショップの場を持ちつづけてきました。

そして今年の夏、イベントの通算回数が100回を超え、同時に、全国紙の新聞に掲載されるというご褒美までいただいたのでした。

もうこれはきっと、水木先生の幸福菌のおかげに違いありません。

以来、わたしは、妖怪のおかげでごきげんで暮らせている人を「ごきげんようかい」と呼ぶことにしています。

中級の教科書「日本妖怪大全」に挟まれた水木先生のサイン見るたびに、「妖怪検定を受けて、ごきげんな人が増えてくれるといいな」と思うのでした。

もちろん今年も上級を目指して境港へ。 ごきげんようか~い!

いちよんごさんの妖怪かるた