それでも煙々羅(えんえんら)が好き
私の実家に、地元の昔話を集めた本がありました。本好きな母の影響もあって、小学生になった私は家の本棚をあさり、この本を見つけました。
それまで私にとって「どこか遠くの話」だった昔話。それが「近所にも案外いろいろある」に転じた思い出の1冊です。
機を同じくして「ゲゲゲの鬼太郎」「妖怪人間ベム」「悪魔くん」のアニメ放送が畳みかけ、ぐいぐいハマる私。同時間帯の大相撲を観たい祖父母。両者の戦いは、また別の話。
そうして育った妖怪大好き小学生は、学校図書館の伝承関連本を読み終え、海外の神話に手を出し、勢い余って黒魔術に魅せられた「中二病」時代を経て大人になり、民俗系カルチャー講座を聴いて県内の怪異譚(かいいたん)と郷土史に興味が向き、今に至ります。
ある意味、一周回って地元に戻った感じでしょうか。
ところで、妖怪検定で今でも思い出す失敗談をひとつ。実は小論文で「煙」という字を間違えました。しかもその時「煙々羅」を題材にしたので、相当な誤字数。
3日後に気付き、論文の出来よりそっちで頭を抱えました。今後も合格証を見るたびに思い出すことでしょう。これから受験される皆さん、誤字にはご注意ください。
検定に合わせて訪れた境港。おいしい海産物に、朝昼晩で雰囲気を変える水木しげるロード、想像以上に面白かった剝製の水族館、岐阜にはない海と灯台と大型船…。
ほかにもいろいろな魅力があるこの地へ、次は気ままに、これまで食べそこね続けているモサエビを食べに来たいと思います。