“鬼”をテーマに上級合格
妖怪検定上級を申し込んだ某日、小論文で何を書こうかと色んな妖怪を思い起こしていると、次第に恋でもしてるのかと思うほどに胸がドキドキし、興奮状態に陥った。私はそんな奴である。
妖怪検定の存在を知ったその翌年と翌翌年、調布で初級・中級を受け無事に合格。中級の時には勉強しすぎたせいか、検定を受けた夜、寝ていると大量の妖怪が現れた。「ねぇねぇ!どんな問題出たの!どんな問題でたの!」と囃し立てられる寝苦しい夢を見たのもいい思い出だ。
しかし、問題は上級。その時にならないと、どんな題が出るのか分からない。が、急に気になって調べた「安東水軍」、夏に行った宮城の「中鉢美術館」、岩手の「鬼の博物館」などなど、特に意識もしないところで次第に「鬼」の妖怪についての情報が集まりつつあった。
水軍と鬼は関係ないと思うかもしれないが、各地で海賊が居た地域には鬼伝説が残っている場合が多い。
ならば、鬼について書こう。わが県にはナマハゲという有名な鬼(というか神)がいるからそれを主題にして書こう。もし、それで書ける題が出なければ終りだったが、無事に合格した。世の中なるようになるものだ。
最後に。受験前に水木しげるロードの妖怪神社で、「妖怪検定を受けます」と、参拝しておみくじを引いた。それには「受験…努力あれば通」と書いてあった。観光用の神社かと思いきや、メッセージを届ける何かがいるらしい。
それで合格したのだから、霊験あらたかな神社だと私は感じた。
石川さんが描いた妖怪「おとろし」